農家の友人のところで、無農薬の国産レモンを購入しました。
レモンシロップを作る予定で購入したのですが、
せっかくの国産レモンだから、皮まで美味しく食べられるレモンピールを作りたい!
と思い、予定を変更してレモンピールを作ってみました。
出来上がったレモンピールは、芯までしっかりシロップが染み込んで、噛むほどにレモンの香りが広がる上品なお菓子に仕上がりました。
美味しくて止まらない!
レモンピールに皮を使い、残った実も上手く保存すれば余すことなく使い切れます。
当初作る予定だったレモンシロップも、余った実の部分を使い作ることができました。
レモンをまるごと味わえる作り方!
簡単なのに、贅沢さを感じられる国産レモンの柑橘仕事。ぜひ、ご覧下さい。
- シロップしみしみのレモンピールの作り方
- 自分好みのレモンピールを作るためのアレンジ方法
- レモンの実の保存方法
レモンピールの作り方
材料
- レモン
- グラニュー糖:茹でた後のレモンの皮の重さと同量
- 塩
材料がシンプル!
レモンを何個使うという決まりはありません。使うレモンに対して、グラニュー糖を用意すればいいのでお好きな数で作れます。
おすすめは3~5個です。
あまり少ないと砂糖と煮詰める作業が上手くできません。
それに美味しくてすぐ食べちゃうので、ある程度の量は欲しい!
かといってあまりに多いと、皮の下処理が大変だったりもします。
ということで、作り方と食べることを考えた結果、3~5個をおすすめします。
私は5個で作りました!
手順
工程の一覧がこちらです。
★は自分好みで調節してアレンジできる箇所です。後ほど詳しくご説明します。
- レモンの皮を塩でこすり、水で洗い流す。
- レモンを4等分のくし形切りにし、皮と身に分ける。
- 鍋に水を入れて火にかける。沸騰したらザルに取り出し流水にあてて冷ます。(茹でこぼし1回目)
- 薄皮を取り除き、7ミリ幅に切る。★
- 鍋に戻し、かぶるぐらいの水を入れて中火にかける。沸騰後3分加熱し、その後ザルに取り出す。(茹でこぼし1回目)★
- ⑤の作業をもう1度繰り返す。(茹でこぼし1回目)★
- ボウルに皮と水を入れ、ラップをかけて冷蔵庫で一晩置く。(苦み抜き)★途中で水を替える。
- ザルに出して水気を切り、キッチンペーパーで水分を拭き取る。皮の重さを測り、グラニュー糖を計量する。★
- 鍋に皮とグラニュー糖を入れ、皮がひたひたになるぐらいの水を加え中火にかける。沸騰後、弱火〜中火の間で加熱する。ワタの部分が半透明になり、汁気が少し残る程度まで加熱する。
- ザルに取り出し、シロップをきる。クッキングシートを敷いたところに広げ乾燥させたら完成。(オーブン100℃で20分ぐらい or 常温で一晩おく)★
- 好みで表面にグラニュー糖をまぶして仕上げる。★
各作業について詳しく見ていきます。
①レモンを洗う
表面を塩でやさしくこすり洗いします。
塩には研磨作用があり、レモンの表面の凸凹の汚れを落としてくれる効果があります。
また塩でこすり洗いをすると、外国産レモンの表面に付いているような防カビ剤を落とす効果もあります。
国産レモンは、防カビ剤の使用が禁止されているので、皮まで食べる場合は国産がおすすめです。
農薬については国産でも使用されている場合がありますので、安心して皮まで食べられるのは無農薬の国産レモンですね。
②レモンを切る
両端のヘタを切り落とし4等分のくし形切りにします。
身を取り外す際に、手で剥きにくければ包丁で剥くこともできます。
↓包丁で皮を剥く手順。
ここで取り分けたレモンの実は、他の用途で使えますので残しておいてください。
③茹でこぼし1回目
皮がちょうど浸かるぐらいの水を入れ、中火で加熱します。
茹でこぼして、皮の苦みを取ります。
沸騰したらザルに出し、流水を当てて冷まします。
④カットする★
冷めたら皮の白い部分に残っている薄皮をスプーンでこそげ取ります。軽くなでる程度ですぐに取れます。
薄皮には苦みがあるので取り除きます。
白いワタの部分にも苦みが含まれますが、苦み抜きの処理をすれば問題なく食べられます。
シロップがしっかり染み込んで美味しくなる部分なので、ワタまで多く取らないほうがおすすめです。
切り方は細いと硬くなりやすいので、7ミリぐらいがおすすめです。
⑤⑥茹でこぼし2回目、3回目★
鍋に切った皮を入れ、ひたひたになるぐらいの水も入れて中火にかけます。沸騰したらザルに出します。
これを2回繰り返します。
茹でこぼしをすることで、さらに苦みを取ります。
茹でこぼしの回数を多くしたり加熱時間を長くすることで、より苦みは取れますが、香りも飛んでしまうのでやりすぎには注意です。
⑦水につけて一晩置く★
水につけることで、苦みを取ります。
一晩の目安は8〜10時間ぐらいですが、皮を食べてみて、好みの苦さ加減で時間を調節して下さい。
⑧グラニュー糖の準備★
ザルに出して水を切り、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。
水気を拭き取った皮の重さを測り、それに対してグラニュー糖の量を決めます。
目安は皮の重さの80%〜100%の量です。もっと減らすことも可能ですが、保存性が悪くなることも考慮して決めて下さい。
⑨煮詰める
鍋に皮とグラニュー糖、水を加えて中火で加熱します。
水は、皮が少し表面から出るぐらいの量で十分です。加熱して砂糖が溶けると水分量が増えるので、水を入れすぎると加熱時間が長くかかります。
湧いてきたら弱火〜中火に落とし、加熱を続けます。ときどき混ぜながら様子を見て下さい。
じっくりコトコト加熱することで、皮の芯までシロップが染み込んだ美味しいレモンピールになりますよ。
加熱時間は、レモンの量や水分量でも変わってきます。
加熱終了の目安は、白いワタの部分が透明になってくるまでです。厳密に言うなら、半透明ぐらいですね。
レモン5個分で作って、加熱時間は40分ぐらいでした。
⑩乾燥させる
加熱後の皮をザルに出してシロップを落としたら、クッキングシートを敷いた上に並べていきます。
乾燥が終われば完成です!
⑪コーティング
表面にグラニュー糖をつける場合は、乾燥後(表面がまだしっとりしているぐらい)につけます。
バットにグラニュー糖を広げ、レモンピールを乗せてまぶしたら完成です。
見た目がキラキラしてきれいに仕上がります。
しゃりしゃりとした食感のアクセントにもなりますよ。
自分好みに仕上げるためのアレンジポイント
どんな風に仕上げたいかは人それぞれですよね。
短時間で簡単に作りたい、甘さ控えめにしたい、苦くないものがいい、などの好みがあると思います。
レシピ通りでなくても、調節して自分好みに作ることができます。
ぜひ、参考にしてみてください。
苦みについて
⑤、⑥の茹でこぼしの回数と加熱時間、⑦の水に漬ける時間で苦み調節ができます。
特に⑦の水に漬ける時間は長いので、省くことも可能です。
茹でこぼしのあとに皮を食べてみて、苦さ加減を確認してみるといいですよ。
甘さについて
⑧の煮詰めに使う砂糖の量で調節できます。
あとは⑪のコーティング用の砂糖は、つけずに仕上げることも可能です。
甘党の私は、砂糖を皮の80%の量にし、グラニュー糖でコーティングしました。
甘党の私はちょうどよかったのですが、そうでない人にはちょっと甘かったようです。
食感について
④のカットの作業で細く切ればカリカリになりますし、太めに切ると柔らかい食感ができます。
またワタの部分を多く取るとカリカリになりますし、残っていると柔らかくなります。
あとは⑪のコーティングをすれば、シャリシャリとした食感に仕上がります。
乾燥具合について
パンやケーキを作る時に使う製菓材料として、ややウェットな仕上げにすることもできます。
煮詰め終わってシロップを切ったあとの乾燥時間を減らします。
表面が軽く乾いた程度で乾燥を終わらせれば、ウェットな状態のレモンピールが完成です。
さっそくお菓子作りに使ってみよう!
細かく刻んでスコーンの生地に混ぜ込みしました。「レモンピールとホワイトチョコの米粉スコーン」です。
2歳の息子もパクパク食べていました!
レモンの香りとホワイトチョコは相性抜群!
レモンピールの保存方法
出来上がったレモンピールは、清潔な保存容器に入れて冷蔵保存がおすすめです。
煮込む時に使った砂糖の量や、乾燥具合でも保存性が変わります。常温だと室温にも左右されますので、冷蔵保存がおすすめです。
ウェットなレモンピールは必ず冷蔵して下さい。しばらく使わないようであれば、小分けにして冷凍保存も可能です。
残ったレモンの実の保存方法
実の部分も、上手く使っていきましょう。
冷凍保存
5個分のレモンの実は、なかなか使い切れません。冷蔵保存よりも冷凍した方が、使える期間を延ばすことができますよ。
形を活かして残したい場合は、そのままラップに包んで冷凍します。
果汁として使うのであれば、まとめて絞って茶こしで漉し、製氷機などに小分けにして冷凍しておくと便利です。
レモンシロップを作る
レモンピールを作る際に残った実の部分で、レモンシロップが作れます。
レモンの実と氷砂糖を使い、レモンのエキスがしっかりと染み込んだシロップが出来上がります。
数カ月冷蔵保存が効くのと、美味しいレモンドリンクが飲めるので、とてもおすすめです。
作り方はこちらの記事でまとめていますので、ぜひご覧下さい。
レモンピールよりも簡単に作れますよ!
おまけの話
レシピを探していると、いろいろな作り方ありました。
そのなかで、レモンを煮詰める際に、水を使わず皮とグラニュー糖だけで煮るレシピがありました。
皮とグラニュー糖を合わせると、徐々にグラニュー糖が溶けて水分が出てきます。その水分で煮詰めるということです。
仕上がりの違いがあるか、やってみよう!
より美味しい作り方を見つけるべく、こちらの作り方も試してみました。
結果、
あれ、なんか飴みたいに周りが固まってきた。
皮がカチカチになってる!
まるで飴のよう。水で煮たのとは全く違う仕上がりになってしまいました。味は皮の苦みが強く美味しくありませんでした。
シロップが全然染み込んでない…
その後調べてわかったのですが、グラニュー糖のみで加熱する場合は砂糖を数回に分けていれるといいようです。
そして焦げ付かないよう、混ぜながら弱火でじっくり加熱する。ゆっくりとシロップを染み込ませることで、美味しく仕上がるようでした。
個人的には、水と加熱する方が失敗がなくておすすめです!
焦げ付く心配が少なく、加熱中の長い時間ずっと混ぜなくていいので作りやすいですよ。
自家製レモンピールのまとめ
自家製レモンピール、想像以上に美味しく仕上がりました!
噛むほどにレモンの爽やかな香りが広がり、ほろ苦さも味わえてお茶請けにもぴったり。温かい紅茶によく合います。
保存が効くようにと思って作ったものの、美味しくてついつい食べてしまい、あっという間になくなりました。
美味しいレモンピールができて、念願のレモンシロップも作れて大満足!
国産レモンが手に入った際は、自家製レモンピールで皮まで美味しく召し上がってみて下さい。
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