甘夏ピールを作ろうと思い、無農薬の甘夏を購入しました。
皮はピールに使って、実はそのまま食べるか、ジャムを作ってみようかなーと考えていました。
手作りのジャムって、ちょっとした憧れ(´∀`*)ウフフ
なんてワクワクしつつ、まずは味見と思い食べてみたところ
すっっっっぱーーーー!
思ったより酸っぱかったのです。(汗)
一緒に食べた2歳の息子もびっくり!果物好きな息子ですが、ひとくちで済ませ、そそくさとテーブルを離れていきました(笑)
ということで、酸っぱくて食べられなかった実の部分を使って、皮なしの甘夏ジャムを作りました。
- 酸っぱい甘夏の使い道を知りたい人
- 苦くない甘夏ジャムを作りたい人
ジャムとマーマレードは違いは?
私が購入した甘夏は「マーマレードにぴったり」というキャッチフレーズで売られていました。
マーマレードはジャム類の一種であり、柑橘類の果実や果皮を一緒に煮詰めて作ったもののことを指します。
ジャムと煮ていますが、ジャムとの違いは果皮も一緒に使用していることだそうです。
実だけで作るとジャムの分類になるのか!
ということで、今回こちらでご紹介するものは「甘夏ジャム」という名称になります。
甘夏ってどんな果物?
甘夏は、夏みかんの木が成長途中で変異してできた果物です。夏みかんよりも酸味が少ないことから、「甘夏」と呼ばれています。
外皮は硬く剥きにくく、内袋もむく必要があり、種もたくさん入っています。
甘みと酸味のバランスが良く、やや苦みを感じることもあり、大人向けの味です。
果肉が一粒一粒しっかりとしているのも特徴です。
旬は3〜5月頃です。収穫は1月頃から始まりますが、収穫後に追熟させてから出荷されるため、春になってから美味しく食べられるようになります。
私が購入したのは2月。ちょっと早かったから酸っぱかったのかな〜。
どうして甘夏は苦いの?
甘夏について調べていると、酸っぱいだけでなく苦いという評判も多くありました。
マーマレードにしても苦みが残って難しいようです。
甘夏の苦みは、ポリフェノールの一種である”ナリンギン”という成分による影響です。
この”ナリンギン”は、柑橘類の皮付近に含まれている苦味成分になります。
良薬は口に苦しと言いますが、この”ナリンギン”も、デトックスや抗酸化、食欲抑制や、脂肪分解、血液サラサラ効果などがあるようです。
また保存法によっても味が変化するようで、冷蔵庫に入れると乾燥して皮がしぼみ、苦みがでやすくなるそうですよ。
基本的には、冷暗所にて保存し、冷蔵庫に入れる際は、ラップで包んで乾燥を防ぐといいそうです。
苦みの少ないマーマレードorジャムにするには?
苦み成分の”ナリンギン”が皮付近に含まれているので、皮の処理をしっかり行えば、苦みの少ないマーマレードやジャムが作れるというわけです。
- 購入後は冷暗所にて保存し、冷蔵庫に入れない。入れる場合はラップをする。
- マーマレードを作る時に皮を使うなら、皮の苦味抜きの処理をしっかり行う。
- 皮を使わずに作って甘夏ジャムにする。
甘夏ジャムの作り方
いるもの
材料
- 甘夏
- 砂糖(上白糖、グラニュー糖どちらでも可)
道具
- まな板、包丁、キッチンバサミ
- ボウル
- お茶パックorガーゼ
- 保存瓶
- 計量器
- ホーロー鍋
- ゴムベラか木べら
- 軍手
- お玉かスプーン
作り方
保存容器の消毒
今回は保存が効くように、ガラス瓶を選びました。
手作りのジャムは保存料が入らないので、容器が消毒されていないと雑菌やカビが繁殖してしまいます。
消毒は大事な下準備!
煮沸消毒をするか、食品用のアルコール製剤を使って消毒しておきましょう。
皮を剥く
全体に4等分の切れ目を入れて、皮を剥きます。
皮はジャムには使用せず、甘夏ピールを作るために使いました。
袋から実を出す
袋を取っていきます。実の背中側の方から縦に1本切り込みを入れます。
背中から左右に開き、実を外側に向かって剥くと、きれいに外すことが出来ます。
薄皮と種は、ジャムのとろみづけの材料として使用するので、捨てずに残しておきます。
実を入れるボウル、薄皮と種を入れるボウルの2つに分けておきます。
薄皮の処理をする
甘夏の薄皮と種には、”ペクチン”と言われる食物繊維が含まれています。
この”ペクチン”は、糖分と果物の酸をあわせた状態で加熱すると、ゼリー状に固まる性質を持っています。
使う部分は、実の両脇にある皮で、背中側の皮には苦みが含まれるため使用しません。
袋を二つ折りにした状態で、背中側の皮をキッチンバサミで切り落とします。
次に、二つ折りの中央にあたる、わたの部分をハサミで切り落とします。
種は切れているものは苦みが出やすので使用せず、形がそのままのものを使います。
種と薄皮はお茶パックに入れるか、ガーゼで包んでおきます。
砂糖の準備
準備した実の部分と、薄皮、種を全て合わせて重さを測ります。
次に、この重さを元に、砂糖の量を決めます。
本来のジャムは、保存食としてフルーツの重量の60%〜100%の砂糖を使います。糖分が多い方が、保存性は良くなります。
砂糖の分量はお好みで作れますので、甘さが気になる人は減らして作ってください。
甘さ加減と日持ちを考慮しながら、分量を決めてください。
量が決まれば、計量器で測っておきます。
実と砂糖を合わせる
ホーロー鍋に甘夏の実と砂糖を加え、ゴムベラか木べらで混ぜます。
そのまま30分程度放置し、水分が上がってくるのを待ちます。
加熱する
水分がよくあがってきたら、薄皮と種の入ったお茶パックも入れて中火で加熱します。
沸騰後は火を弱め、弱火〜中火ほどでアクを取りながら加熱していきます。焦げ付かないように混ぜながら加熱をして下さい。
沸騰後10分加熱したら、お茶パックを取り出します。
その後はとろみが付くまで、混ぜながら加熱してください。
小皿に取って硬さを確認しながら、加熱具合を調節してください。
冷めると固くなるので、少し緩めの状態で仕上げておきます。
容器に詰める
事前にお玉やスプーンを消毒し、消毒しておいた容器に詰めていきます。
ジャムを瓶詰めするときは、冷めると固くなり入れづらくなるので熱いうちに行います。
火傷に気をつけて下さいね!
だいたい瓶の9割ぐらいまで入れておきます。ふちに付いたものは、きれいに拭き取ってください。
脱気殺菌
ジャムを瓶詰めした際、中の空気を抜くための脱気という作業をします。
空気が残っていると傷みやすくなるので、空気を抜くことで長期保存が可能になります。
いろいろなやり方がありますが、一番やりやすかった方法をご紹介します。
①消毒した瓶の9割ぐらいまでジャムを詰めたら、軍手をはめて蓋を閉めます。
ジャムを入れすぎていると、このあと煮沸消毒する際に蓋が飛びやすくなり、少ないと脱気しにくくなります。
②煮沸殺菌します。鍋にジャムを詰めた瓶を入れ、瓶の高さの7割ぐらいまで水を入れて火にかけます。
水から火にかけることが重要!
熱いところに入れると瓶が割れて危険です。
③中火の状態で、沸騰後15分加熱を続けます。
火を止めたら、軍手をはめて瓶を取り出し、瓶についた水分を拭き取ります。
④瓶の蓋を一旦開け、すぐに閉め直します。
⑤そのまま室温で冷まします。冷める過程で内圧が下がるので、うまく脱気が出来ていると蓋がへこみます。
これで長期保存が可能な状態になりました。冷めたら、冷蔵庫で保存してください。
1年ほど日持ちすると言われますが、砂糖の配合にもよりますので様子を見ながら早めに使ってください。
完成!
無事に瓶詰めまでできれば完成です!
皮がない分、口当たりはなめらかで、甘みの中にほんのりと苦みを感じる仕上がりです。
ヨーグルトのお供にしたり、パンにぬったりして食べています。
実が一粒ずつしっかりしているので、ぷちぷちとした食感が楽しめるのもいいところです。
手作り甘夏ジャムのまとめ
いかがでしたでしょうか。
買ってきた甘夏が酸っぱかったら、甘夏ジャムにしちゃいましょう!美味しく食べられますよ!
皮なしで作ると、手間も減って簡単にジャムが作れます。
苦みが苦手な方は、ぜひこの方法で作ってみて下さい。
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