【自家製】しっとりほろ苦、ジューシーな甘夏ピールの作り方

先日、レモンピールを作ってみたところ、とても美味しくできました。

いろいろレシピを見ていると、「同じ作り方で、他の柑橘類でも美味しいピールが作れますよ」と書いてありました。

とも

そうなんだ!ぜひ、他の柑橘類でもやってみたい!

と思い、選んだ柑橘類がこちら!

いつも利用している自然派コープさんで、無農薬の国産甘夏を購入しました。

とも

皮まで食べるなら、無農薬がいいですね~。

「マーマレードにぴったり」というフレーズに惹かれて購入!

皮でピールを作り、残った実の部分はジャムにしようと計画。

そして実際に作った甘夏ピールがこちら!

とも

シロップが染み込んでしっとりジューシー!
爽やかな香りに、絶妙なほろ苦さが癖になる~

レモンピールとはまた違う食感や香りで、甘夏ならではの、ほろ苦さが残る美味しいピールができました。

美味しく作るためのコツをまとめましたので、ぜひご覧になってください。

目次

甘夏ってどんな果物?

マーマレードも作りたい!と思って甘夏を選びましたが、甘夏について、よく知らないことに気が付き調べてみました。

甘夏とは

甘夏は、夏みかんが成長過程で突然変異してできた果物です。夏みかんよりも甘いことから「甘夏」と呼ばれています。

外皮は硬く、手で剥けません。内皮も厚くて硬いので袋から出して食べます。

実は一粒ずつしっかりとしていて、味は酸味と甘みのバランスが良く、ほのかな苦みを感じます。

旬は3月〜5月頃で、収穫は1月頃から始まりますが、追熟させて春頃に美味しく食べられるようになります。

保存は冷暗所で、冷蔵庫には入れないようにします。冷蔵庫に入れると皮が乾燥し、苦みがでます。

冷蔵庫に入れる場合は、ラップをして入れるようにします。

とも

なるほどー。
酸っぱくてほろ苦い、大人味の果物なんだなー。

さっそく味見を、と思い食べてみたところ、

とも

すっぱーーーーーーーー!

想像を超える酸っぱさに驚きました。

普段果物に目がない2歳の息子ですが、さすがに酸っぱくてひとくちしか食べませんでした。

どうして甘夏は酸っぱくて苦いの?

甘夏について検索すると、「酸っぱい」「苦い」などのワードがたびたび出てきます。

柑橘類が酸っぱいのは、ビタミンCやクエン酸を含むためです。

苦みは、柑橘類の皮付近に含まれている”ナリンギン”という苦味成分によるものです。

良薬は口に苦しと言いますが、”ナリンギン”には、デトックス、抗酸化、食欲抑制、脂肪分解、血液サラサラ効果などがあります。

苦みの少ないピールにするには

マーマレードにしても「苦みが残る」と言われて難しい甘夏。

美味しい甘夏ピールを作るためには、苦み成分の”ナリンギン”を上手く処理する必要があります。

苦み成分の”ナリンギン”は水溶性なので、茹でこぼしを複数回繰り返したり、水に漬けておくことで苦みを減らすことができます。

苦みを減らすためには、砂糖で煮る前の皮の下処理をしっかりおこないましょう。

甘夏ピールの作り方

甘夏ピールを美味しく仕上げるためのポイントがこちら!

  • 皮の苦みを取り除くために、しっかりと茹でこぼしをすること。
  • 皮が硬いので、下茹でで柔らかくなるまでしっかりと加熱しておくこと。

作り方を確認していきましょう。

  1. 塩で皮をこすり洗いする。
  2. 包丁で切り込みを入れて、皮を剥く。
  3. 鍋に皮と水をいれて、中火にかける。落し蓋をして沸騰後15分加熱したら、ザルに出して流水を当てて冷ます。(茹でこぼし1回目)
  4. 薄皮を取って、7㎜~1㎝幅ぐらいに切る。
  5. 鍋に皮と水を入れ、中火で加熱する。沸騰後15分加熱を続け、その後ザルに出す。(茹でこぼし2回目)
  6. ⑤の作業をもう一度繰り返す。今度は皮が手でちぎれるぐらいの硬さになるまで茹でる。(茹でこぼし3回目)
  7. ボウルに皮と水を入れ、一晩置く。(苦み抜き)
  8. ザルに出して、しっかりと水気をきったら、キッチンペーパーで水気を拭き取り、皮の重さを計る。好みの分量のグラニュー糖も計量しておく。
  9. 鍋に皮とグラニュー糖とかぶるぐらいの水を入れて、中火で加熱。沸騰後は弱火~中火に落とし、時々混ぜながら煮詰める。ワタの部分が半透明になるぐらいまで煮詰める。
  10. ザルにだしてシロップを落とし、クッキングシートを敷いたところに広げて乾燥させたら完成。
  11. 好みでグラニュー糖でコーティングをしても◎。

材料

  • 甘夏の皮
  • グラニュー糖(皮の重さの8割〜10割の量)

皮を洗う

粗塩を手に取り、皮にこすりつけて洗い流します。表面の汚れを落とします。

皮を剥く

とも

甘夏の皮は硬い!
包丁で切り込みを入れましょう。

皮の全体に十字の切込みをいれ、ヘタの部分から皮を剥いていくと、内側の筋もまとめて取れやすくなります。

ちぎれるときれいな形のピールにならないので、ちぎれないように気をつけてむいていきます。

実の部分は使わないので、私は甘夏ジャムを作りました。

茹でこぼし(1回目)

皮を鍋に入れ、ひたひたになるぐらいの水を加えて中火で加熱します。

皮が浮いてきやすいので、落し蓋をしておくといいですよ。私はキッチンペーパーで代用しました。

沸騰後15分ほど加熱を続け、その後ザルに出し流水を当てて冷まします。

薄皮を取って切る

白いワタの部分に付いている薄皮をとっていきます。

とも

薄皮は苦みの原因!

取りたいのは、筋がある部分。みかんを剥いた時に実の背中部分についてくる薄皮を取り除くイメージです。

白いワタの部分は、シロップが染み込んで美味しくなる部分なので取りすぎないようにします。

スプーンでワタの部分を軽くなでると、薄皮は簡単に取れます。

そのあと7mm〜1cm幅にカットします。

茹でこぼし(2回目、3回目)

鍋に皮とかぶるぐらいの水を入れ、中火にかけます。

沸騰後15分加熱し、その後ザルにだしてます。(茹でこぼし2回目)

皮を鍋に戻し、水を加えて同じ様に中火にかけます。沸騰後は、皮が手でちぎれるぐらいの硬さになるまで加熱します。

その後ザルに出して、流水を当てて冷まします。(茹でこぼし3回目)

硬かった皮が、くったりと柔らかくなってきた
とも

甘夏の皮は硬いので、ここでしっかり加熱しておきます。
そうすることで、シロップが染み込みやすくなりますよ。

水に漬ける

皮がいい硬さになったら、ザルに出して流水を当てて冷まします。

ボウルに水を張り、皮をいれて一晩冷蔵庫に置いておきます。途中で水を替えて下さい。

水にさらすことで苦味成分が抜けていきます。

とも

途中で皮を味見してチェックしましょう!

一晩(8〜10時間)としていますが、皮の苦みがお好みの加減になれば次の作業に移って下さい。

グラニュー糖の準備

ザルに上げて水気を切り、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。

皮の重さを測って下さい。

グラニュー糖は、皮の重さの6割〜10割ぐらいの量が目安になります。お好みで量を決めて計量しておきます。

たっぷりの砂糖を見ると、ちょっと控えようかなーという気持ちが芽生えてきます。

糖分が少ないと日持ちは短くなりますので、そういった点も考慮して量を決めて下さい。

8割ぐらいの量で作ってみました

煮詰める

とも

砂糖水で加熱して、甘みを染み込ませていきます!

鍋に皮とグラニュー糖を入れて混ぜます。

そこへ、皮が少し出るぐらいの高さまで水を加えます。加熱して砂糖が溶けるとかさが増すので、皮がぎりぎり浸かるぐらいの水分量にしておきます。

中火にかけます。沸騰したら火を落とし、弱火〜中火で煮ていきます。ときどきゴムベラでかき混ぜながら煮て下さい。

しばらくコトコト煮詰めて行きます。

加熱終了の目安は、白いのワタの部分が透明になってくるぐらいまでです。

また、シロップがしっかり減っていること、皮を食べてみて甘みがしっかり中まで入っているか、なども確認の目安としてください。

煮詰め終わった状態

乾燥

煮詰め終わったら、皮をザルに出しシロップを落としていきます。(このシロップは苦くなければ使えますので捨てずに残しておくのもおすすめです)

ツヤツヤ
甘夏シロップとして活用できますよ

シロップがしっかり落とせたら、クッキングシートを敷いた上に皮を並べて乾燥させます。

オーブンで乾燥させる場合は、100℃に予熱したオーブンで20分〜30分焼きます。

室温で乾燥させる場合は、一晩ほど置いておきます。

仕上げと保存方法

乾燥作業まで済んだら甘夏ピールは完成です。

パンやお菓子作りに使用するようなウェットタイプに仕上げる場合は、乾燥時間を短くし、表面が軽く乾く程度で完成とします。

必要に応じて角切りにして、タッパーに入れて冷蔵庫で保存します。

すぐに使わない場合は、冷凍保存しておくといいですよ。

とも

小分け冷凍がおすすめ!

冷凍後、一つずつラップで包み、保存袋にまとめました

また、グラニュー糖でコーティングすることもできます。

乾燥時間をある程度とり、まだ表面がしっとりしているぐらいでグラニュー糖をまぶしていきます。

バットやタッパーにグラニュー糖を広げ、その上にピールをのせてまぶします。

その後、ケーキクーラーやお皿の上で乾かしたら完成です。

とも

キラキラ感が出てきれいな見栄え!
しゃりしゃりとした食感が加わって、より美味しくなります!

出来上がったピールは、タッパーに入れるか、ジッパー付きの保存袋に入れて冷蔵保存してください。

常温だと糖度が低かった場合、傷みやすい可能性があります。

完成!

甘夏ピールが出来上がりました!

もとはゴリゴリに硬い皮だったのに、出来上がりの食感は柔らかく食べやすい硬さになりました。

噛むと爽やかな香りが広がり、その後に甘夏らしいほろ苦さが現れます。

自分で作ったレモンピールと比べると、甘夏のほうがシロップがしっかり染み込んで甘めなのですが、柑橘系らしい苦味は、甘夏ピールのほうがしっかり残っていました。

とも

ほろ苦さがくせになる味!

煮詰め終わったあとに残ったシロップですが、ドリンクやヨーグルトに入れても使えます。冬にはお湯で割ってレモネード風にして飲むのもおすすめですよ。

パンやお菓子作りをするときに、ピールは重宝します。ストックがあると、思いついた時にすぐに使えて便利です!

とも

私は米粉クッキーに甘夏ピールを入れて見ました!

とも

甘夏の爽やかな香りがアクセントになって美味しかったです!

甘夏ピールの作り方 まとめ

甘夏は苦味が強めな柑橘なので、しっかりと苦味抜きをしながら作りましょう。

甘夏の苦味を抜くための作業
  • 薄皮をとる
  • 茹でこぼしを3回行う
  • 茹で時間をしっかりめにとる(あまり長すぎても香りが飛ぶので注意)
  • 水に浸す時間をとる

甘夏ピール作り、いかがでしたでしょうか。

苦くて硬い皮が、とっても美味しいおやつになりました。

食べるごとに甘夏のほろ苦さの良さを実感し、ついつい手が止まらなくなる美味しさでした。

とも

あっという間に食べきってしまった~

季節を味わうやさしい手作りおやつ。ぜひ作ってみてください。

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